2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

骨を歌う人(3)

中也は、自分の骨についてこう書いています。 生きていた時に これが食堂の雑踏の中に 座っていたこともある みつばのおしたしを食ったこともある その通り、しっかりと腰骨を据えて、酒なんか飲んでいたことだってある。何だか落語の「野ざらし」を思い浮か…

骨を歌う人(2)

人間が病気や事故等で骨の一部を欠損した場合、しばらく前までは自分の体のどこか他の部位から削り取ってくるか、他人の骨から頂いてくるかして欠損部を埋めることをしてきたのですが、現在は人工の材料を埋め込んでやることが出来るようになっています。CT…

骨を歌う人(1)

ホラホラ、これが僕の骨だ と、詩人は歌っています。 骨の尖(さき)はしらじらと雨に濡れ、ヌックと出ていて 光沢もなくただいたずらにしらじらと雨を吸収している 骨について、こんな内容を中原中也は表現しています。自分の骨を見るなんていうことは、実際…